肩のインピンジメント症候群とは

◆ そもそも「インピンジメント」とは?
インピンジメントとは、英語で「衝突」という意味です。
つまり、肩の中で骨と筋肉(腱)がぶつかって炎症を起こす状態を指します。
肩は非常に可動範囲の広い関節。
だからこそ、「動かしやすい代わりに不安定」でもあります。
この不安定さが積み重なることで、肩の組織同士が擦れ合い、痛みにつながってしまうのです。
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◆ どこで“衝突”しているのか?
肩のインピンジメントで最も問題になるのは、上腕骨(腕の骨)と肩甲骨の間(肩峰下)です。
この狭い空間には、
•棘上筋(きょくじょうきん):腕を上げるときに働く筋肉
•肩峰下滑液包:筋肉と骨の摩擦を防ぐクッション
が通っています。
しかし、何らかの理由でここが狭くなると筋肉や滑液包が骨に挟まれて「痛っ!」となるわけです。
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◆ 痛みが出やすい動作
•腕を横から上げる(特に90度〜120度あたり)
•上着を着る・脱ぐ
•洗濯物を干す
•寝返りを打つ
「最初は違和感だけど、動かすとズキッと痛い」
これが典型的なインピンジメントのサインです。
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◆ なぜ起こるのか?主な原因
① 猫背・巻き肩
姿勢が崩れて肩甲骨が前に倒れると、肩の動きが制限され、
肩の関節内で“衝突”が起こりやすくなります。
② 肩甲骨の動きが悪い
肩の動きは肩甲骨と連動しています。
背中の筋肉(僧帽筋・前鋸筋など)が使えていないと、腕だけで動かそうとして負担が集中。
③ 筋肉のアンバランス
胸・前側の筋肉ばかりが強く、背中側が弱いと、肩が前に引っ張られて「挟まりやすい姿勢」になります。
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◆ 改善ポイント
インピンジメントの改善は、“炎症を取る”だけで終わらせないことが大事。
根本的には「肩の動きの質」を整えることがカギになります。
・胸の筋肉をゆるめる
→ ストレッチやフォームローラーで大胸筋・小胸筋をリリース。
・ 肩甲骨を動かす
→ 「肩甲骨を寄せる・下げる」意識を持つだけでも効果的。
(例:壁に背中をつけて肩甲骨だけ動かす練習)
・体幹と連動させる
→ 肩を単体で動かすよりも、背骨・骨盤ごと動く感覚を意識することで、摩擦を減らせます。
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◆ 放っておくとどうなる?
初期は「炎症+痛み」だけでも、放置すると腱板(筋肉の腱)がすり減って腱板損傷に進行することもあります。
「動かすと痛いから」と止めてしまうと、
可動域がどんどん狭くなり、“五十肩”のような状態に近づいていくことも。
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◆ 肩の痛みは「動かし方の癖」のサイン
インピンジメントは、単なる「肩の炎症」ではなく、長年の動作や姿勢の積み重ねが出てきたサインです。
肩を治すには、“肩以外”を見直すこと。
胸・背中・肩甲骨・体幹。
全体を整えることで、肩はもう一度スムーズに動き出します。
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